すごい時代になった。本屋でComputerShopperという本を買った。妹がパソコンを始めるというので、値段の参考に立ち読みしていたのである。いまや、新品デスクトップが¥39,800からある。中古ノートが¥20,000で買えてしまうのである。ThinkPad560が¥24,800である。RAM24Mbyte,HDD810Mbyte,CPU-P5-120MHzだそうである。これはかつての憧れのマシン。細身のボディ、12インチディスプレイ。ガッツありそうな匡体とキーボード。すっかり物欲の虜と化した私は、悶々と一月を過したのである。RAMとCPUはいいとして、HDDは換装必至であろう。問題は今時の10ギガHDDにBIOSが対応できるのか不安が残る。…とか思っているうちに在庫が消えてしまい、物欲も水泡と帰したかと思っていると今度はTP560E、ほぼ同じボディにHDD3Gbyte,RAM-32Mbyte,CPU-P5MMX166MHzである。さすがにお値段は倍の¥50,000である。いっぺん萎んだ物欲がパワーアップしてもどって来た。あっさり敗退して、買ってしまいました。
当然の如く、HDDは空っぽである。インストールするOSはPlamoLinuxで問題なかろうが、このマシンBIOSのセットアップがDOS,Win3.1,Win95,WinNT,OS2からしか出来ないらしい。よって、このうちどれかからBIOSセットアップ用のOSをインストールせねばならない。また、電池は完全にお亡くなりになっている。
さしあたり、電池はhttp://www.aichi.to/%7Ethinkpad/batt/560/index.htmlを参考にパックをバラして、バッテリセルをとりだし、それぞれ充電してやる。さいわい復活した。とりあえず、90分ほど使えるようになった。更に完全充電、完全放電を数回繰り返したところ2時間くらい使えるようになった。リチウムイオン電池といえどもニカド電池と同じく完全充電、完全放電がよいらしい。満充電でAC駆動しているとおそらくまた死んでしまうだろう。
Plamoのinstall時にはkonのフォントが潰れてしまった。ビデオカードのCyber9382がよくないらしい。まあ、潰れても何度もインストールしたせいで何が書いてあるか判る。インストール後もX起動時には問題ないがkonではフォントが潰れてしまう。こっちは大いに困る。とても困る。ほとんどの作業はkonでやるクセがついてしまっている。ところが、デュアルブートでインストールしたOS/2warpからBIOSをいじっていたら何だか直ってしまった。再現性のないはなしなので、どこの設定をどういじったか順に試してみたが、こんどはどうやってもフォントは潰れなくなってしまった。まあいいか。それでもインストーラのmini-konはしっかり潰れる。
サウンドチップはESS1688でこれはサウンドブラスタープロ完全互換である。 なので、/etc/modules.confに
------/etc/modules.conf--------------------------------- alias char-major-14 sb post-install sb /sbin/modprobe "-k" "opl3" options sb io=0x220 irq=5 dma=1 dma16=5 mpu_io=0x330 options opl3 io=0x388 ---------------------------------------------------------
と書いて、これでサウンドもmidiも大丈夫であった。 サスペンドは特に何もしなくても大丈夫であった。 ハイバネーションは使ったことがないのでよくわからない。 が、それゆえこの先も使わないに違いない。
発熱はP-5MMX166のせいか、大したことはなく長時間膝上に置いても、 熱くはない。最新マシンの最大の欠点は発熱だというがそういうマシンを 使ったことがないので実感はない。でも、膝に乗せてられないほど熱くな るのは困るなあ。その点ではちょっと気になるCrusoeチップである。消費 電力の小さいチップというのはよい。でもこのマシンもクロックダウンで 消費電力を減らせるハズだが。そうすれば使用時間も更に伸ばせるハズで ある。
BIOS設定ユーティリティで見てみるとCPUの速度が「最低速」「低速」 「中速」「最高速」「自動」と4+1段階である。とりあえず「最低速」 にしてみるとコンソールのスクロールがカクカクしている。アプリの 起動なんかハングでもしたかのようである。身についたゼイタクはそ うは捨てられないもので「低速」で妥協することにした。
過充電がもっとも電池をイタめるので、できるだけ満充電ランプが灯る とすぐに電源アダプタを外し、可能なかぎり電池で使用することにする。 幸い電源の落ちるときには自動でサスペンドに入る機構はうまく機能して いる。問題は使用者が忘れっぽいタチであることだ。いったい使用者と いうやつはいつもいつも最も信頼の置けないパーツである。