さてもう一つは掲示板である。初期のimodeではコンテンツの最大量は2キロバイトだそうである。これはどうにもならない。書き込み一つとヘッダーなどだけでも2キロバイトはたちまち越えてしまう。若い人のメイルや掲示板での簡潔な表現には感動するものがあるけれども、あいにくこちらはオジサンなのでハナシが長い。J-Phoneのほうは6キロバイトだそうである。こちらは記事の大きさを吟味して大きいものは分割するように注意すればなんとかなりそうである。日本史クイズのほうはi-mode対応版と称して一問ごとに解答するしくみをつくってもみたが、これはさすがに解くほうもウザったいだろうからやめた。しくみそのものはそのうちRPGもどきのスゴロクソフトでもつくってみるかという気持もあるが、問題はストーリーである。いまさら魔道師と剣士とバケモノの冒険ファンタジーでもあるまいし。
ところがこの掲示板だが、J-skyではRep314というエラーでまるで表示できないとのことであった。このエラーはJ-Phoneの独自エラーコードでその内容は公表されていないのだが、ある種のjskyタグがあると出るらしい。けれどもどのタグが悪いのかはわからないのであった。実験の結果、どうやらxrea.comの広告自動挿入との喰い合わせが悪いらしい。html以外のcgiやtxtといった拡張子をもつ呼び出しを行い、かつ広告を自動挿入とするとエラーになる、ということである。解決策はcgiに<--nobanner-->と表示させて、自動挿入を抑止する、その代わり適当な場所に自分用の広告コード(xreaにサイトをつくると配布されるやつ)を張り付けるとよいようである。xreaは広告を貼ることでやっている無料サーバなので、こいつを貼り付けないとアカウントを停止されてしまう。
ところでこの調査の経過であらためてわかったのだが、htmlやxhtmlにはmobileのための規格が定められているのだけれど、nttもJ-phoneもauもまるでこれに準拠しようという気がなくそれぞれで独自規格を定めていて、しかもその仕様がなんだかとてもヘンテコリンである。とくにJ-phoneなんかはフォームにgetオプションしか認めていないので掲示板その他のある程度の量のデータを受けとる場合にはかなり厳しいことになる。CGIの書き手は各社の端末のためにそれぞれ別の動作ないしはプログラムを準備しなければならない。これは電話会社のほうとしては顧客囲い込みを企図してのことだろうか。ともかく、現状ではケータイ対応をするとスクリプト書きの手間はどう少く見つもっても三倍にはなるようである。おまけに将来的に改善される見込みはほとんどないといってよい。いまも囲い込み合戦はエスカレートする傾向にあるし、機種の改良については画像や動画といった、見栄えのする技術に主な関心が向いているようである。ケータイ恐るべし。
2002/10/23