autobiography # 013 やる以上は必ず勝ちたい。

  パチンコの営業は平均13割といわれている。つまり1000個の玉を台に投入した場合平均で1300個返ってくるというわけである。ただしこれは営業日あたりである。これではパチンコ屋は損するようにも見えるが、ここにマジックがある。パチンコでは借りるときは25個で100円つまり1個あたり4円だが、2400個の玉を特殊景品に換えてこれを買取屋にもっていっても6000円(ただしパチンコ屋によってちがう)である。つまり1個2.5円である。(店により2.2円〜4円である、高い店はそのかわり玉をあまり出さない。)

  よってモデルプレイヤーは8000円で2000個のタマを借り、これを2600個にして特殊景品に換え、買取屋で6500円を受けとり、差引1500円は遊戯代として支払うわけである。
1500÷8000×100=18%
が控除率で残り82%が還元率といわれる。

  これを2個所にわけてみるとタマを借りた時点で4円が2円50銭にバけていったん37%をテラ銭として納め、その後パチンコ台でタマを30%殖やしているわけである。であるから、なるべく出玉で遊戯すればするほど有利である。出玉1発の損失は2円50銭だが借りダマならば4円なのである。

  さてこれを勘案すればさきほどの1000円(250発)あたり32回転のボーダーラインは現金投資の場合のボーダーラインである。持ちダマ遊戯時のボーダーラインは
出玉6000円分2400個×1.25÷240=12個
で一回ルーレットが回せればよい。先程との比較でいえば250個あたり20.83回回せれば、差引0である。250発あたり32回転できる台ならば
240÷32×250=1875個
で240回の回転ができ、1回のあたりを得て、0.25回の連荘をし平均3000個の出玉を得ることになる。差引1125個が収益でこれを換金すれば2812.5円である。やはり1時間あたり300回転とすると「時給」3516円である。

  もちろん独立試行であるから240回回したからといって必ず1回当たるというものではない。240回回しても当たらない確率は
(239÷240)^240=0.367…
で実に37%もあり3度に一度以上はそういう目にあう。480回では0.134と実に13%あまりありこれは8度に1度以上の確率である。確率などあてにはならないと考える人が出る所以である。しかし、ナーニ、24万回くらい回せば1000回くらい当たるでしょ、多分。なお、一般に大当たり確率n分の1の台をn回回して不発の確率は
{(n-1)/n}^nで
これは1/eつまり約37%に収束する。n=10ではやくも34%程度なのでおおむねnに関係なく37%と考えて差し支えない。

  ところで、1000円(250発)あたりの回転数だが、よくまわる店で24,5回だめな店は20回そこそこといったところであった。32回以上回せる台を確保し、これをできる限り持ちダマで回転させるというのが必勝法である。

  これを実行するには平日の朝イチで店にいき持ちダマがあるときはネバれるかぎりネバり、夕方になって手玉がなくなって持ちダマ遊戯できる見通しがうすくなったらとっとと帰るというパターンとなる。こんなことができるのはヒマな学生さんかそれで生計をたてる人ぐらいであろう。

  逆にタマの休みにフラリと立寄った店で少し遊んでいく、といった客はもっとも不利である。しかし本当にパチンコ屋に貢ぐのは負ける台に座ってもうそろそろ出る頃だろうと一縷の希望を抱いてネバる客である。まあ彼等こそが最も幸せにパチンコを楽しんでいる人々であるともいえるのだが。楽しみの料金はきっちりと支払うこととなっている。日頃は吸い込まれ、たまにはまとめて返してもらい動いた金の18%を差引で支払うわけである。

  ああ、疲れた。だが、これで仕掛けは万全。さて、パチンコ屋にいくと…例の計算済の台が入れ換えで消えてしまいましたとさ。

  上策は戦わずして勝つにあり
打つより楽しいワルだくみ。

 

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 2002/02/07