PC-Blues #8 増殖するPC

  AT互換機は、増殖するという。やれ、大きなHDDが欲しい、もっと良いビデオカードが欲しい、追加のメモリーだ、CPU交換だ、チップセットが古くさいから、マザーボードも交換だ、、、、とかやってるうちに使わなくなったパーツでセットを組んでみるとそこには元のマシンがあったりするそうだ。私のノートはこういう増殖はしなかったが、540MのHDDにwarpとLinuxの両方をインストールしたため、慢性の容量不足になっていた。そうして、メモリーやHDDの暴落を横目で見ている内に物欲むらむら湧き上がり、買ってしまった。今回は、ミーハーを身上とする私としては自作という奴をせねばならぬ。ドライバー1本の組み立てで自作というのもおこがましいが、基板から起こす根性はない。Netnewsや雑誌やパソ通で、Linux,warpとも動きそうなパーツ情報を集め、かつ廉価に収めるべく、勘案し、通販で買った。既に札幌に引っ越した後だったので、恵比寿町で現品限りや、掘り出し物を物色する訳に行かず、さりとて札幌のパソコン店は余りに品薄でかつ割高なのである。

  組み立ては、確かにプラモデルよりは簡単である。しかし、FDDが動かない。LEDがつきっぱなしである。これはケーブルの逆挿しパターン。しかし、付属のFDケーブルはFDケーブルには珍しく逆挿し防止用のツメがついている。きっと不良品に違いない。だが、「たかがFDDだ、2980円だ、これを送り返して初期不良をアピールして、ああ面倒臭い。いいや、買っちゃえ。」ドスパラ札幌店に早速出かけ、FDDと、ちょっと嫌な予感がしてFDDケーブルを買って、繋いでみると、「あれ、一番ピンの向きが違う!?」

  例のケーブルには逆挿ししか出来ないようにツメがついていたのだった。これだからUSAものは...........

  かくして、近頃では珍しい2FDDマシンとなった。合掌。

  とはいえ、ノートとタワーの2台のマシンがあると便利である。ノートについていた邪魔臭いSCSI機器やモデムはタワーに押しつけて、必要に応じてNFSでネットワーク越しにマウントすれば良い。こんなこともあろうかと、モデムはRS232Cの外付である。ノートの540MのHDDを圧迫するファイルもタワーに。それどころか、いっそrloginして、タワーのシステムをノートから使ってしまえば、スピードもアップだ。て、本当はノートのシステムを使ってないのだからスピードアップした訳じゃないのだが。だったらいっそタワーマシンを直に使えば良さそうだが、コタツの上や膝の上で使える便利さは他に替えがたい。何分、ノートの電池が死んでいるのでモバイルはこの際眼中に無かったりする。

  というわけで、タワーマシンはキーボードもCRTも使う必要がなく、コタツの上のノートから遠隔操作するばかり。といってもタワーマシンでwarpやXを使う場合には、結局CRTとキーボードが必要で、まだ本体だけでOKというわけにはいかない。

  Linuxの場合、『毎日深夜2:00〜5:00といった比較的すいているテレホーダイTIMEに自動でISPに接続し、いつもみるWebページと、Netnewsと、ftpサーバー上の欲しいファイルをダウンロードして、Mailを出し入れして、接続を切る。』というようなことが、割と簡単に出来るので、1台24時間稼働のマシンがあると気色よい。そのマシンはCRTもキーボードもいらないし、ビデオカードもVGAで十分だから、安く上がるに違いない。warpやwindowsでも出来るのかも知れぬが、寡聞にしてやり方を知らない。

  かくして、物欲は広がる。

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